閣僚に学歴詐称の疑いが浮上

(マレーシア)マルズキ・ヤフヤ副外相に学歴詐称の疑いが浮上したのに続き、希望連盟政権の閣僚や州首相、州議会議員にも疑惑が飛び火、同政権の清廉さや信用を揺るがす事態になっている。
 疑惑騒動のきっかけをつくったマルズキ副外相は、遠隔学習プログラムを通じて英国のケンブリッジ大学の学位号を取得したと主張していたが、2月上旬に学歴詐称ではないかと警察に告発されたことを受け、実際には米国のケンブリッジ国際大学の学位を取得したことを認めるにいたった。同大学は、金銭と引き換えに「学位」を授与する高等教育機関との疑いを持たれている大学として知られる。
 副外相に続き、モハメド・サブ国防相、ズライダ・カマルディン住宅・地方自治体相、ジョホール州のオスマン・サイパン州首相、ペラ州のポール・ヨン・チューキョン行政議員にも学歴詐称疑惑が浮上、高い清廉性の追求を掲げる希望連盟政権に影を投げかけた。それぞれに浮上した疑惑は以下の通り。
●モハメド・サブ国防相:マラ工科大学(UiTM)で料理学の学位偽装疑惑。本人は「UiTMを放校処分になっているので、同大学で学位を取得したと言ったことはない」と反論。
●ズライダ・カマルディン住宅・地方自治体相:国立シンガポール大学(NUS)の学位取得の詐称疑惑。「自分ではNUSを卒業したとは言っていないし、NUSの卒業生であると表記するようほかの人に委任したこともない」というのが本人の弁。
●ジョホール州のオスマン・サイパン州首相:1985年にマレーシア・プトラ大学で会計学の学位を取得したというのは学歴詐称ではないとの疑いが浮上。本人はこの件についてコメントをせず。
●ペラ州のポール・ヨン・チューキョン行政議員:米国ハワイのアカマイ大学で経営学修士号(MBA)を取得したというのは詐称ではないかとの疑惑。同大学は、金銭と引き換えに「学位」を授与する大学として知られていることがその背景にある。本人は、MBA認定は本物で、大学の卒業式にも出席したと主張。

 こうした疑惑が浮上する中、野党連合・国民戦線を中心に当該閣僚や議員などの辞任を求める声も出ている。また「政治家はテクノクラートである必要はないので、学位を取得していないということ自体には問題はない。しかし、学位を偽装したり学歴を詐称することは許されないこと。学歴詐称が濃厚なマルズキ副外相のような人物が辞任しないのであれば、希望連盟政権の評判を損なうことになるだろう」(ペナン研究所の政治学者ウォン・チンフアットさん)との指摘も。
 マレーシア・イスラム科学大学イスラム法(シャリア)・法学部のムザファー・シャー上級講師は「認定証や文書の偽造は、当人のキャリアに終止符を打つ可能性がある重大な不祥事であるばかりではなく、犯罪行為ともみなされかねない。当人が所属する組織の評判や提供するサービスにも差しさわりをおよぼしかねないので、学歴詐称や文書偽造といった事案には妥協は許されない」と厳しい見方を示した。
 世論調査機関イルハム・センターがマレー人2614人を対象に実施した調査では、希望連盟の政権獲得後5カ月間の業績を是認しないとの回答が約60%を占めるなど、マレー人の間では希望連盟政府に対する不満感が広がっているが、このたびの学歴詐称疑惑によりさらに不信感が高まりそうだ。
(2月11日ST、スター、サン)

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