17年成長率、4.3%~4.8%と予測

(マレーシア/経済) 3月23日、マレーシアの中央銀行であるバンク・ネガラが2016年の年次報告を公開した。
 バンク・ネガラは、2017年の景気見通しをある程度まで楽観視し、2017年の経済成長率予想値を4.3%から4.8%とし、同時に輸出入実績の堅調な伸びを示すとの見方も示した。
 これは世界経済の成長率と物価の伸び、及び民間部門に下支えされた堅調な国内需要を根拠とするものだ。

民間消費は高インフレ率でも堅調

インフレの指標である消費者物価指数の2017年の伸び率は3%から4%と、過去2年間の平均2.1%から大幅な上昇となる。
 この動きは国際的な物価及び各種エネルギー価格の上昇、さらにリンギ安を背景にしている。ただし、バンク・ネガラは安定した国内需要の元で国内物価の急激な値上がりは回避されるとの見方を示した。
 さらに、収入の安定した伸びと可処分所得の増加により、民間消費も堅調な伸びを維持するとの見方も示した。

民間投資は堅調、公共支出は全体として減速

 先行きへの不安などから、投資の高い伸びは期待できないとも、バンク・ネガラは指摘した。ただし、輸出指向型産業を中心とした高い資本支出実績及び製造及びサービス部門で顕著な新規プロジェクト立ち上げの動きに支えられ、民間投資は堅調な伸びを示すとの見通しも示した。
 これに反して公共支出は政府の財政再建策に伴い縮小が予想される。ただし、特定の重点インフラ開発計画への大規模公共投資は引き続き経済成長の牽引力になるとも指摘した。

マレーシア経済及び金融システムの不確定要素は増大

 主要経済国の間で広がる保護主義の動きが世界規模の貿易の勢いを弱める恐れをバンク・ネガラは指摘。さらに米国と他の主要経済国間の金融政策の分岐が広がり、金融市場が低迷しキャピタルフローと交換レートの不安定化が加速するとの懸念を示した。

<年次報告のハイライト>
◆マレーシアの2016年経済成長率は4.2%を記録。
◆2017年のマレーシア経済成長率を4.3%から4.8%と予測。安定した経済成長を続けるとの見解を示した。
◆2017年のインフレ率を3%から4%と予測。
◆2017年の総輸出実績伸び率を2016年の1.1%から5.5%に引き上げ。
◆2017年の総輸入実績伸び率を2016年の1.9%から6.4%に引き上げ。
◆2017年も貿易黒字は維持と予測。
◆マレーシア・リンギの対米ドル交換レートは2016年末に、4、3%ダウンの1米ドル当たり4.486マレーシアリンギに下落した。
◆2017年は経常収支黒字を計上し、黒字幅は2017年GNI(国民総所得)の1%から2%となる見通し。
◆バンク・ネガラからマレーシア政府への2016年の配当金は25億リンギ。
◆バンク・ネガラの総資産は2016年12月31日現在で4510億リンギを記録し、純益65億リンギを計上した。外貨準備高は4239億リンギ(945億米ドル)となった。
◆外貨準備高は輸入8.5カ月分であり、短期対外債務の1.1倍の規模にある。
◆マレーシアの対外債務は2016年末の時点で9087億リンギ(2006億米ドル)でGDPの73.9%に相当する。なお、2015年の対外債務は8338億リンギだった。
◆2016年の失業率は前年の3.1%から3.5%に上昇した。雇用創出の鈍化と経済成長率の減速が大きな要因となった。
◆サービス産業の成長率は2015年の5.1%から2016年は5.6%へと上昇した。
◆民間消費の2017年の伸び率が6%に達すると予測。

(3月23日 The Star、Bernama)

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