KLもポリスチレン容器使用を禁止

(マレーシア) ポリスチレン容器とプラスチック製買い物袋の使用禁止措置がマレーシアで全国的に広がる中、クアラルンプール市も生分解性容器への移行に向けて積極的に動き、対応を急いでいる。
 クアランプール市を含む連邦直轄地を管轄する連邦直轄地省は昨年6月から移行に向けた試験計画をスタートさせており、計画立ち上げに際してアドナン・マンソル連邦直轄地相は2017年1月1日よりクアラルンプールでは生分解性容器のみ使用可能とするとの、政府方針を表明していた。
 しかし、ストール業者など毎日、大量のポリスチレン容器やプラスチック製買い物袋を使用している業者たちからは、準備が間に合わないなどの理由から猶予期間設置などを求める声がKL市役所(DBKL)に向け高まっている。地元英字紙「The Star」が伝えた。

意義には賛同

 連邦直轄地ブミプトラ・トレーダーズ協会のロスリ・スライマン会長は猶予期間は不可欠と以下のように訴える。
 「KL市役所と連邦直轄地省が進めるポリスチレン容器などの使用禁止の意義には賛同している。しかし、協会に所属する約5万業者の内、生分解性容器移行への準備が整っているのは5割から6割程度だ。協会に所属する全て会員業者の用意が整うまで、猶予期間を設置して欲しい」。

負担が大きい

 クアラルンプール・ホーカー・小規模トレーダー協会のアン・サイティー副会長も同様に、「政府が善意に基づきポリスチレン容器禁止を決定したことはよく理解している。
 長期的にみれば零細業者が大きな恩恵を享受することもよくわかっている。しかし景気が悪い中での移行は負担が大きい。KL市役所が一律に罰金を科したりしないよう希望している。もちろん協会としても所属する業者に生分解性容器への移行の意義を啓蒙していく所存だ」と述べ、厳しい取り締まりは猶予して欲しいと呼びかけている。

ポリスチレン容器より割高

 同じくリトル・インディア・トレーダー代表のG・グナセラン氏も、「生分解性容器が環境に優しいことに疑問の余地はない。しかし既存のポリスチレン容器より割高なのも、また事実だ。我々は業者が増加したコストを消費者に転嫁することを望んでいない。移行に向けた準備期間を設けて欲しい」と政府の適切な配慮を期待している。
 G・グナセラン氏は現在、生分解性プラスチック容器製造業者と面談し、割安価格での供給に向けて話し合っているとのことで、他の業者組合同様、移行までにはもう少し時間的余裕が必要だと訴えている。

試験計画を段階的に実行、生分解性容器拒絶の業者も
 そんな中、チョウキット地区のラジャボト市場のストール業者などは、ポリスチレン容器使用禁止及び生分解性容器への移行に対して、拒絶の姿勢を鮮明にしている。
 12月末、ラジャボト市場を地元英字紙「The Star」のStar Metro の記者が取材したが、生分解性容器を使用している業者は見当たらなかった。

サイズが小さすぎて

 「ひと目見て、これは使えないとわかったよ。まずサイズが小さすぎてマンゴーが2つしか入らない。これじゃ商売にならないよ」と語るのはストールでマンゴーを売っているモハマド・ノール・シャーさん。
 生分解性素材を使用した買い物袋は大きなサイズがなく、さらにプラスチック袋ほど丈夫ではなく500グラムも入れると破けてしまう。政府が供給している現行の生分解性素材の袋は果物や野菜を入れるのには適していない様子だ。

高価すぎるとの声

 調理済み食品を持ち帰るための生分解性容器については高価すぎるとの声がストール業者から聞こえてくる。
 「生分解性容器は高すぎます。私が作るヌードルは単価がとても低いので儲けが出せません。仕方が無いので今でもポリスチレン容器を使っています。常連のお客さんは割安の値段を歓迎してくれています。でも、生分解性容器使用が強制されるなら、値段をあげるしかありませんね」と、ミーゴレンなどを割安価格で商っているマナンさんは語る。

チョウキット以外でも効果は薄く

 設立から40年、KL市内最古の露天市場であるラジャボト市場は、連邦直轄地省の生分解性容器移行に向けた試験計画の対象の一つに選定され、昨年6月3日より政府発行の営業ライセンスを取得している約200業者が試験的に生分解性容器の供給を受けた。

生分解性容器の供給を開始

 さらに昨年8月からは計画第2フェイズとしてカンポン・バル、ブキビンタン、ブリックフィールズ、プトラジャヤ、ラブアンのナイトマーケットのストール業者、レストラン、フードトラックへの生分解性容器の供給が始まった。
 さらに10月からは第3フィズとして、ショッピングモール、ハイパーマーケット、ホーカーセンターが対象となった。そして連邦直轄地生分解性容製品仕様規定法の施行をまって実行される第4フェイズで、クアラルンプール、プトラジャヤ、ラブアンの3連邦直轄地で生分解性容器以外の容器使用が禁止される計画だ。

普及していない

 チョウキットだけでなく、第2フェイズの対象となったブキビンタン、ブリックフィールズのナイトマーケットやレストラン、ホーカーセンター、ハイパーマーケットでも生分解性容器は普及していない。
 海外からの観光客も多いブキ・ビンタンのジャラン・アローやKL市内のリトルインディアであるブリックフィールズでも依然としてポリスチレン容器が大量に使用されているのが現状だ。
(1月3日 The Star)

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