ペナン州のリム州首相を逮捕!

(マレーシア)自宅購入価格が市価をかなり下回っていたとして、汚職疑惑が浮上していたペナン州のリム・グアンエン州首相が、6月29日にマレーシア汚職摘発委員会(MACC)に逮捕された。
 同日、リム州首相は州行政議員会議に出席していた。会議終了後の午後6時半、待ち受けたMACC捜査員が逮捕状を執行した。これに先立ち、リム氏に1戸建て住宅を280万リンギで売却した女性実業家パン・リコーン容疑者が午後4時15分に逮捕されている。
 ペナン州地方自治体・交通管理・洪水対策委員会のチョウ・コンユー委員長によれば、リム州首相は2009年MACC法第23条違反、(州首相の立場を利用して市価より安く住宅を購入したとして)刑法第165条違反で30日に起訴される見込みだ。リム氏と売り主は不正を一貫して否定してきている。
(6月29日スター、東方日報、NST、サン)

Jakimのオスマン局長、続投

(マレーシア)政府は6月29日、30日に60歳で任期満了となるイスラム開発局(Jakim)のオスマン・ムスタファ局長を再任命した。任期は7月1日から2017年6月30日まで。
 オスマン氏はUKMを卒業後、1982年にJakim入りし、2011年4月23日からJakim局長。Jakimはハラル認証を管轄する政府機関だ。
(6月28日スター、東方日報、NST、サン)

ワクチン接種拒否にファトワーを要請

(マレーシア)ワクチンに反対する運動のせいで子どもにワクチンを接種させたがらないマレー系の親たちが多い。これを問題視する厚生省は、国家ファトワー理事会にはかり、この問題を解決したい考えだ。6月25日、ヒルミ副厚相は、以下のように語った。

ワクチンはハラル

 「我が国で提供しているワクチンはすべてハラルであり、ブタのDNAなど含まれていない。多くの親がインターネットから誤った情報を入手している。ネット上でワクチンはハラルでなく、汚らしいものが入っているなどといったデマが流れている。誤ったネット情報を盲目的に信じることなく、厚生省・専門家の発表している正しい情報にしたがい、子どもにワクチンを接種させてほしい。ワクチン接種をさけていれば、先々子どもは死に至る病気にかかりかねないのだ」。

近く、Jakimと協議

 同相によると、厚生省は近くイスラム開発局 (Jakim)と会合をもち、新たにファトワーを発するよう国家ファトワー理事会に要請する件について協議する。
 ファトワーは、ウラマー(イスラム法学者)が、ムスリム(イスラム教徒)の公的あるいは家庭的な法的問題に関する質問に対して、返答として口頭あるいは書面において発したイスラム法学上の勧告のこと。
(6月25日サン)

ワクチン反対運動を非難;医療専門家

(マレーシア)医療専門家らが、ワクチン反対運動によりマレーシアで「実質的に根絶された」はずのジフテリアが再発しているとして、反対運動を非難している。

間違った情報や虚偽が流布

 マレーシア・イスラム医師会のラヒム・モハマド会長は、厚生省が国民免疫プログラムに則って子どもにワクチンを接種させるよう指導しているにもかかわらず、親たちがそれに従うことをためらっていることから病気再発を招いていると指摘。ワクチン接種をためらう一因として、インターネット上に間違った情報や虚偽が出回っていることがあると語った。

すべての乳幼児にワクチンを

 マレーシア医師会(MMA)のチュー・チーミン理事長は「ワクチン接種によって予防できる病気によって命が失われるのは非常に遺憾なことである」として、官民の関連組織はマレーシアの免疫計画に則ってすべての乳幼児にワクチンが投与されるよう努めてほしいと呼びかけた。
 チュー理事長はまた、ワクチンを拒否する一握りの人たちによって免疫対象となる子どもたちへの摂取が妨げられていることに遺憾の念を表明した。

増えるワクチン拒否

 ジフテリアのほか、ポリオ、結核、百日咳の予防のため、ワクチンを児童に接種する必要がある。しかしマレーシア家庭医療専門家協会のノルシア・アリ理事長が引用した厚生省統計によればワクチン接種を両親が拒否する事例数は2013年の470件から14年には1292件に、15年は5月までで1054件にまで増えている。
 その結果、本来なら予防できる麻疹(はしか)の発生件数が14年の235件から15年は9月までに539件に、百日咳も14年の497件から15年は655件に、破傷風も14年の12件から15年は9月時点で22件にまで増加している。

100リンギ以下で接種可能

 厚生省のヌール・ヒシャム事務次官によれば、1歳半、2歳、3歳、5歳の子どもにワクチン接種をするのが政府の公式な方針だ。政府が運営する健康クリニックでの接種は無料で、民間のクリニックでも100リンギ以下でワクチンが受けられる。
(6月24日NST)

密輸タバコを大量押収;クラン沖合

(マレーシア)水上警察ポートクラン支署は6月29日の記者会見で、クアラ・ラガトの沖合で不審なボートを拿捕し1267カートン(23万2474リンギ相当)の密輸タバコを押収したと発表した。
 パトロール船が同日午前3時に不審なボートを発見し、停船を命じた。しかしボートは命令を無視してマングローブの密生する方面に逃走。船頭は下船してマングローブの中に逃げ込み、姿を消した。
 ハリラヤを控え、国外から花火・爆竹やタバコをマレーシアに密輸する者があとを絶たない。
(6月28日NST)

6発撃たれた男性、九死に一生

(マレーシア)ネグリ・スンビラン州セレンバンから愛車を運転して男性会社員がデサ・ペタリンの会社オフィスに向かう途中、バイクの男に銃撃された。事件は6月29日の白昼、KL・セレンバン・ハイウェーで起きた。
 被害者は健康・ウエルネス用品製造会社のマネジャー。何者かに雇われたプロの殺し屋と見られる2人組はバイクで被害者の乗用車のそばに乗り付け、後部座席の男が運転席に向かって拳銃で6発撃った(警察関係者)。
 銃弾は腕、胸、首をかすめただけで、UKM大学病院に搬送された男性は意識もしっかりしていて命に別状はないという。
 不倫をしていたこの男性は以前、前の雇用主ら複数の人間から、「殺す」と脅迫されていると警察署に届け出たことがある。
(6月29日サン)

Amedがシンガポール事務所オープン

(シンガポール)日本医療研究開発機構(Agency for Medical Research and Development 、Amed)が初の海外事務所(中村浩署長)をシンガポールに設けた。6月27日にこれを記念してレセプションを開催した。
 Amedはシンガポールに続いて、ロンドンとワシントンにも海外事務所を設置する。担当地域における医療分野の研究成果を知るためで、研究面で協力、連携する。事務所はサイエンスパーク1内(#02-08/09, 2 Science Park Drive, Ascent, Singapore Science Park I, Singapore 11822)。
 サイエンス・パークは、シンガポールにおける科学技術に関する中心的機関であるシンガポール科学技術研究庁(A*STAR)やその傘下の研究機関が所在するバイオポリスやフュージョノポリスに近接する。同エリアにはシンガポールの学技術関連機関が集まっている。AMEDとA*STARは、平成28年3月16日に協力に関する覚書を締結ずみ。

Amedとは
 Amedは、医療分野の研究開発およびその環境整備の実施・助成について中核的な役割を担う機関として、平成27年(2015)4月に創設された、内閣府所管の国立研究開発法人だ。
(6月20日 Amed、ストレート・タイムズ)

パブに手製爆弾、客8人が重軽傷

(マレーシア)クアラルンプール近郊、セランゴール州ペタリンジャヤ市内プチョンで6月28日未明、パブに手製爆弾が投げ込まれ、店の客8人が重軽傷を負う事件が発生した。州警本部はテロではなく暴力団の抗争とみている。
 手製爆弾が投げ込まれたのは、「モビダ」( Movida)の閉店時間に近い午前2時半頃、店内にはS. ジャイシーランさん(32)と妻ババニさん(32)の結婚記念日を祝う夫婦の親戚、友人、知人ら二十数人がいた。
 ジャイシーランさんの実弟カビランさんによると、 ジャイシーランさんが頸部と足に重傷を負い、ババニさんは手首を骨折した。夫婦を含む負傷者8人(男性4、女性4)はセルダン・ホスピタルとサンウェーメディカルセンターに搬送され、手当てを受けている。「モビダ」はプチョンでオープン4年の人気パブだ。
(6月28日スター、東方日報、NST、サン)

給油中にスマホで爆発、女性が大やけど

(マレーシア)給油中にスマホを使用した女性ドライバーが爆発で大やけどを負う事故が6月28日午後1時25分、クアラルンプール市内セタパクにあるガソリンスタンドで起きた。
 警察の発表によると、バトゥケーブ在住のこの女性(25)は給油ノズルを給油口に差し込んだ直後に、着信があったため後部座席で相手と話しはじめた。
 爆発はしばらくして起きた。火災は発生しなかったが、爆発音を聞き煙が充満しているのを目撃した従業員がドアを開けると、女性は大やけどを負っていたという。事故発生から10分後に現場に到着した救急車で病院に搬送されたが、全身に60%のやけどを負っており重体だ。
 ガソリンスタンドなど引火性ガスや粉じんが発生する場所では爆発や火災などの原因になるため、携帯電話を使用するのは非常に危険だ。携帯電話は微弱電流を発生させ、この微弱な電流が気化したガソリンに引火する可能性があるという。
(6月28日スター、東方日報、NST、サン)

はしか患者が大幅増加

(マレーシア)はしか患者が大幅に増加中だ。厚生省発表によると、今年見つかったはしかの患者は6月25日の時点で340人。昨年同期間(197人)の1.7倍だ。
 2015年1年間のはしか患者数は1318人で、2人が死亡した。今年はこれまでのところ死者は出ていない。
(6月26日NST)